AIDSについて学ぼう



エイズについて

AIDSとはAqurired Immunodeficiency Syndromの頭文字をとったもので、 これを日本語訳すると、後天的免疫不全症候群、つまり、遺伝的ではなく なんらかの要因により、体を守る機能である免疫機能がいちぢるしく衰えた状態を言います。

要因となるものは、もちろんHIVウイルスによる感染です。
HIVウイルス感染の原因は、性行為(特に、男性同士の同性愛者に多く見られる)が今は主です。
昔は、血友病(血液凝固因子の欠如した状態、血が固まらくなる)の非加熱製剤からの感染と言うのもありました。いわゆるエイズパニックが起こった時期です。 しかし、今感染するというルートではないです。


症状は

AIDSは免疫不全だといいました。AIDSの初期は一過性のインフルエンザ様症状を示し、その後、数十年間は これといった症状を示さず、潜伏しています。
この状態は、感染者であり、患者ではありません。エイズ様症状を発症して、やっとエイズ患者になります。
普段、私たちは、色々な微生物や菌と接しています。しかし、それにもかかわらず、症状を示さないのは、免疫機能が正常に働いてくれているからです。 しかし、この機能の低下により、普段ならなんともない菌に対しても、重篤な症状が出てしまうわけです。
こういった、抵抗力の低下により、感染することを日和見感染(ひよりみかんせん)と言います。
老人が亡くなる理由の一つがこの抵抗力の低下により、日和見感染を起こし、肺炎などをおこしてしまうわけです。
院内感染で有名な緑膿菌やサイトメガロウイスルなど(カポジ肉腫等を引き起こす)がこの日和見感染をおこす代表的な物です。


治療法

HIVウイルスは逆転写酵素というのをもっています。人間もそうですが、DNAからどのように情報がつたわり、体を作っていくかと言うと DNAのもつ遺伝情報を転写という行為によりRNAという物質にします。そして、このRNAを翻訳と言う機構により、その部位に必要な アミノ酸が運ばれてくるわけですが、この機能の逆をHIVウイルスは行います。
つまり、細胞内に進入したHIVウイルスはRNAを放出し逆転写酵素により、DNAに戻し、 それを人間の核、つまりDNAに感染させます。そうすると、人のDNAからアミノ酸までの流れに沿って、HIVウイルスも 増殖していくと言うわけです。

治療としては、その逆転写というシステムを逆手にとって、それを阻害する逆転写酵素阻害剤などの投与が考えられます。


感染者へ理解

私の個人的な話なんですが、大学入試のとき、後期試験で小論文の問題が毎年出ていたんです。
そのとき、対策として、色々な医療事故や安楽死についてとか、遺伝子組み換え食品も問題など 色々とシュミレーションしていたのですが、そのとき、よくシュミレーションしていたのがこのAIDS問題で、調べれば調べるほど 人の怖さと言うものを感じたことを今でも覚えています。
(結局、出題されたのは、環境ホルモンでした、しかも英語で。その当時は当然読めず、落ちてしまいました(泣))
血液製剤によるエイズの拡大は先ほど言いましたが、私は、血液製剤に関してをどうこういうつもりはありませんし、私が口を出す問題でもありません。 私が小論文で、エイズ患者への差別に着眼を置いたのを覚えています。

HIVは粘膜などに存在しており、相当濃密なキスや性行為などでしか、感染しません。しかし、その当時は正確な情報が 伝わらなかったためか、同じ食器や手をつなぐことさえ恐れ、人を人として扱ってもらえないような状況がおこったそうです。
つばをバケツ一杯分飲まないと、うつらないぐらいなのに、そういった情報の伝達不足の問題で論点にして、書いていました。
とまあ、HIVの理解を深めてもらって、自分だけじゃなくて他人も守って欲しいです。


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