医療費



少子高齢化が進む現在の日本において、国費に占める医療費の割合が年々大きな物となり、国民皆保険制度の見直しが何度も 行われ、現在、医療費は原則三割負担になりました。つまり、七割を国が払ってくれているわけです。

平成八年まで、本人の医療費負担は一割で、その扶養家族は二割だったのが、平成九年には、本人が二割、家族が三割、そして 平成十五年には本人三割、家族三割になりました。 実際、医療費がかかるのは本人より、家族なので(年をとった親などに)この負担増はあまり国民に影響はないと言われます。
老人医療費が四割程度しめているのが現状で、やはり高齢化が要因の一つでもあるようです。
その他、医薬分業で患者に負担が増えたのも事実です。これは、あまり言いたくないのですが、院内で処方箋を出すより、院外に処方箋を出したほうが 処方箋の診療報酬が良いのです。それもあってか医薬分業も進んできました。 ただ、医薬分業はメリットもあるのです。一つの薬局に通うことで薬剤師が患者の薬を一元管理することで併用禁止薬や副作用の発現などのチェック体制が強化され、 患者さんの安全が守られるのです。

高血圧や糖尿を患っている患者は、ほぼ一生その治療を続ける必要があり、(薬の服用など)健康人に比べ、医療費が高くつきます。 低血圧なら、特に治療を行う必要もないのですが、高血圧だと話がちがってきます。 一番汎用されるのが、チアジド系利尿薬と、ループ利尿薬でしょう。なぜ、高血圧に利尿薬などを使用するのか、疑問に思う人も いるかもしれません。

血圧は簡単に言うと血管にかかる圧力。高血圧とはその圧が強い状態を言います。利尿薬は尿の排出を促進します。つまり、体外の 水分を追い出させるわけです。水分が多いということは、それだけ血漿量も多くなり、圧力も大きくなります。だから、利尿薬が使用されるわけです。 余談ですが、正常人が利尿薬を飲んだ日は堪らないですよ。びっくりするぐらいのオシッコをしなければならなくなりますから。 生活習慣病を患っていると、それが原因で他の病気になってりまうことも考えられます。 糖尿なら腎症、網膜症、神経障害の三大疾病。高脂血症、高血圧なら、動脈硬化やそれにもとずく脳梗塞、心臓梗塞。 もううかうか糖分や肉は食べれませんね。

特に、治療に占める薬代の割合が大きく、薬代の見直しが行われています。 診療報酬って不思議ではありませんか?(一点10円、まあ見直しも検討されているようですが、今後の動向に注意といったとことでしょうか)
研修を終えたばかりの新米医師とベテラン医師、どちらに診察してもらってもかかる医療費は同じ。極端な例ですが、ベテラン医師は 問診と聴診だけで病気を一つに絞れるのに、新米医師は 患者さんからの問診や聴診だけでは病名が決めれず、あらゆる項目の検査をして、GOP、GPTが基準値よりこえてるから、肝臓が悪いと言う具合に。 当然、医療費も検査分高くなります。まあ、検査するのが悪いとは思いませんが、きっちり検査をして確実にするのも大事だと思いますし。 医療費を抑えるにはどうすればいいか。そんなものは一つしかありませんよね。病気にならないこと。 しかし、それが出来れば医者なんか要らないわけで、出来ないからこそお医者様なのです。 でも、ある程度の予防はできますよね。血圧が高い人は以後塩分の摂取を抑えたり、タバコをやめたり、お酒の量を減らしたりと。 まあ、日頃の不摂生を改めよってことですかねえ。


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